生きる希望 written by Sirako
朝。
私は目を覚ました。
まだ少し眠い。
隣には『彼』が居る。
まだ寝ている『彼』が居る。
私の大切な…大事な…私の全ての…『彼』が居る。
『彼』が私に生きる希望を与えてくれた。
『彼』が生きろと言ってくれた。
だから私は今、生きている。
だから私は『彼』に私の全てを捧げることができた。
『彼』が死んだら私も死ぬ。
『彼』が「死ね」と言ったら私は死ぬ。
『彼』の居ない世界は考えられないから。
『彼』の見る世界が私の世界だから。
その『彼』は…やっぱりまだ寝ている。
優しい顔して寝ている。
『彼』を見ていたら…『彼』のことが恋しくなった。
だから私は…『彼』の唇に自分の唇を重ねた。
長い…そして、永い間…。