「ありがとう」の響きを最後に
君の背中を見送った
夏の湿った風に綺麗に靡いていた君の髪を
「ありがとう」とも僕は言えなかった
君のことを好きだったのに
あんなに君のことを愛していたのに
君がのことが好きだった
夏の朝日に恋をしたアサガオのように
いつもこの場所に来ると思い出す
僕はここを通ったあと誰もいない海岸で叫びたくなる
君の前では言えなかった言葉を
溢れるぐらいの想いを詰め込んで
「君を忘れない、忘れられない」と
君のことが好きだった
夏の朝日にまっすぐ向かうアサガオのように
溜め息をつく
拒んでも緩む涙腺
君の前では出せなかった涙
夏の風に乗って君に届くように
夏の太陽でも乾かないほど
君のことが好きだった
夏の朝日ばかりを一途に見ているアサガオのように
告白のために捜した言葉
結局すべて忘れてしまう
どれだけ捜しても見つからない
どれだけ想っても実らない片想い
フられて初めて気が付く大きな思い
こんなに好きだったとはフられる前は思わなかった
君のことが好きだった
夏の朝日が隠れていると萎んでしまうアサガオのように
同じ空を仰いで
同じ風を浴びて
同じ太陽を見て
違う想いを持つ
たとえどれだけ恋をしても君のことは忘れない、忘れたくない、色褪せさせない
君のことが好きだった
何度夏が巡っても同じように恋をするアサガオのように
本気で好きだった
秋が来ると枯れてしまうアサガオよりも強く